エレベーターのボタンで四階が「F」と記されていたり、そもそも四階のない建物を見たことがあるでしょう。逆にだれかは7を幸運の数として大切にし、また別のだれかは8を見ると顔がほころびます。面白いのは、同じ数字でも国や文化によってその感じがかなり違うことです。なぜでしょう。
東アジアで4がときに避けられる理由は「発音」にあります。韓国・中国・日本などで、数字の四の音が「死」を意味する字の音に似ているからです。そのため病院や建物で四階の表記を避けることもあります。逆に8は中国語圏で「財が増える」という言葉と音が近く、富と繁栄の数として大いに愛されます — 8の入った電話番号や日付が人気を集める理由です。数字に宿る意味が「音の似かより」から生まれたわけです。
西洋で7が幸運の数とされるのには、また別の結があります。一週間の七日、虹の七色のように、7は長く「完全さ」と神聖さの数として語られてきました。一方、13を避ける気持ちは、宗教や伝説の物語と絡みあって伝わります。このように、ある数字の吉凶は、その文化の言語や神話、歴史上の出来事が幾重にも積もって作られたものなのです。
ですからここで正直に断っておくべき点があります。「幸運の数字」に万国共通の正解はありません。4を避ける心も、8を喜ぶ心も、「その数字自体の力」というより、人々が長く分かちあってきた約束であり連想です。だから一つの文化で不吉な数が、別の文化では何でもなかったり、むしろ愛されたりします。数字はそれ自体で吉でも凶でもありません — 私たちがそこに物語を着せてきたのです。
そう見れば、幸運の数字は「この数字が運を定める」というお守りではなく、人々の心と文化が数字に刻んできた優しい物語に近いのです。大切にしている数字があるなら、それがくれる心強さを軽やかに味わえば十分です。FortuneLeafのいつものように、これは定まった運命ではなく、世界の多彩な想像をともに覗く一片の楽しみとしてお渡しします。