「私はまるで夢を見ない」と言う人が多いです。けれど実は、人はほとんど毎晩夢を見ており、ただ目覚めとともに素早く忘れるだけなのです。ですから夢解きであれ、自分の心をのぞくことであれ、その第一歩は解釈ではなく「覚えておくこと」。幸い、夢をつかまえるにはいくつかの素朴な習慣が大いに役立ちます。
まず「なぜ忘れるか」を知れば方法が見えます。夢は目覚めた後わずか数分のうちに素早くかすみます。眠りのなかの記憶は、なかなか長く残る記憶へ移されないからです。しかも目を開けるなりアラームを止めて一日の慌ただしさへ飛び込めば、たった今見た夢は指のあいだの砂のように抜けていきます。ですから要は「目覚めた直後のあの短い瞬間」を大切にすることにあります。
実践のコツはこうです。第一に、枕元に小さな手帳か携帯のメモをあらかじめ置いておくこと。第二に、目が開いてもすぐ起き上がらず、しばらくそのまま横になって目を閉じ、今見た場面をゆっくり巻き戻すこと — 動いた瞬間、夢はより速く散ります。第三に、浮かんだ断片をすぐ書くこと。まとまった物語でなくても、「海・赤い扉・追われる」といった数語で十分です。第四に、眠る前に「今夜は夢を覚えておこう」と静かに心に決めること — 意外と効きます。第五に、十分で規則正しい眠りは、夢の豊かな睡眠段階を増やしてくれます。
ここで優しく断っておきたい点があります。夢を書きとめることは、定まった予言を「解読」するためではありません。夢はしばしば、私たちの心が一日の出来事や感情を整理しながら描く風景です。ですから夢日記は、未来を当てる道具というより、自分の内なる心の天気を映す鏡に近いのです。くり返し現れる場面や感情があれば、それが近ごろ自分が何に心を寄せているかを、そっと教えてくれることもあります。
ですから今夜から、枕元に手帳を一つ置くことから始めてみてください。数日もすれば、かすんでいた夢が一段と鮮明に残り始めるはずです。書きとめた夢が気になったら、その象徴の結をFortuneLeafの夢百科で軽く見比べてみてもよいでしょう。FortuneLeafのいつものように、これは定まった運命ではなく、自分の心をより優しくのぞくための一片の楽しみとしてお渡しします。