占星術を少しのぞくと、「この星座の守護星は何々」という言葉に出会います。守護星(支配星)とは、ある星座にもっともよく合い、その星座の性格を「司る」とされる惑星のことです。同じ光でも灯火の色が違えば趣が変わるように、同じ星座でもそれを照らす惑星によって結が変わる、と見るのです。
伝えられる組み合わせは、おおよそこうです。牡羊座は火星、牡牛座と天秤座は金星、双子座と乙女座は水星、蟹座は月、獅子座は太陽、蠍座は火星(現代では冥王星)、射手座は木星、山羊座は土星、水瓶座は土星(現代では天王星)、魚座は木星(現代では海王星)と続きます。一つの惑星が二つの星座を併せて受け持つ点が目を引きますね。
守護星を知ると、星座をもう一枚深く読めます。たとえば「愛と調和の星」金星が司る牡牛座と天秤座は、美と関係を大切にする結が濃く、「言葉と思考の星」水星が司る双子座と乙女座は、伝え合いと分別の結が際立つと見ます。太陽星座だけを見ていたところから、その星座を染める惑星の色までともに思い浮かべるわけです。
ただ「伝統」と「現代」の違いを知っておくとよいでしょう。望遠鏡のなかった時代には、目に見える七つの天体(太陽・月と五つの惑星)だけで十二星座を分けたため、いくつもの惑星が二星座ずつ受け持ちました。やがて天王星・海王星・冥王星が発見されると、現代占星術は蠍座・水瓶座・魚座にこれら外側の惑星を新たな守護星として加えました。ですから「どちらが正しい」というより、二つの伝統が並んで使われているのです。
ですから守護星は「この惑星がわが運を決める」という断定ではなく、わが星座をいっそう立体的に味わわせてくれるレンズに近いのです。自分の星座の守護星が持つ色合いを思い浮かべ、「わたしはどんな結をもっと育てたいか」とそっと問うてみてもよいでしょう。FortuneLeafのいつものように、これは定まった運命ではなく、自分をより広く照らして見るための一片の楽しみとしてお渡しします。